マリガンとは？ミスを帳消しにするお助けルール！

マリガンってなに？

ゴルフで「マリガン」という言葉、聞いたことありますか？これは、主に朝イチのティーショットでミスした時に、ペナルティなしで打ち直しができる、ゴルファーにとっては夢のようなお助けルールのこと。チョロやOBといった残念な一打を「なかったこと」にして、もう一度ショットのチャンスがもらえるんです。

ゴルフは本来、ボールがあるがままの状態でプレーするのが基本ですが、マリガンはプレイヤー同士がリラックスして楽しむための工夫の一つと言えます。ただし、あくまで仲間内で楽しむためのプライベートなルールなので、使い方にはいくつかのマナーや注意点があるんです。

マリガンは公式ルールじゃないプライベートな「お助けルール」

ここで絶対に覚えておいてほしいのが、マリガンは公式ルールではないということです。ルールブックには存在せず、プロのトーナメントや公式競技で使われることは絶対にありません。あくまで、気心の知れた仲間とのプライベートなラウンドで適用される、慣例的なものなんです。

この「打ち直し」という考え方はゴルフだけでなく、カードゲームなど他のゲームでも「やり直し」や「再挑戦」といった意味で使われることがあります。アメリカでは日常会話で使われるほど浸透していて、なんと10月17日は「ナショナル・マリガン・デー」という記念日にまでなっているんですよ。

名前の由来はカナダのゴルファー「デビッド・マリガン」

「マリガン」というユニークな名前の由来は、はっきりとは分かっていませんが、最も有名な説はカナダの実業家、デビッド・B・マリガン氏の名前から来ているというもの。1920年代、彼がゴルフをプレーしていた際にティーショットをミスし、「もう一回打たせてくれ！」と言って打ち直したことから、仲間たちがその行為を「マリガン」と呼ぶようになった、というエピソードが伝えられています。

他にも、彼がいつも寝坊して慌ててスタートホールに来るから大目に見てもらえた、などいくつかの逸話が残っています。いずれにせよ、デビッド・マリガン氏という人物がきっかけで生まれた、ゴルファーの寛大さから生まれた特別ルールと言えそうですね。

マリガンを使うための基本ルールとマナー

マリガンは、みんながゴルフを楽しくプレーするための特別なルールです。だからこそ、使うときにはいくつかの守るべきルールとマナーがあります。これを知らないと、同伴者に不快な思いをさせてしまったり、プレーの進行を妨げてしまったりする可能性も。

特にゴルフ初心者の方は、これから説明するポイントをしっかり押さえて、気持ちよくマリガンを使えるように準備しておきましょう。

大前提！プレー前に同伴者の同意を得よう

マリガンを使う上で最も大切なのが、プレーを始める前に同伴者全員の同意を得ておくことです。マリガンは公式ルールではないため、勝手に打ち直すのは重大なマナー違反。「今日のラウンド、マリガンありにしませんか？」と同伴者に提案し、全員の許可をもらってからにしましょう。

その際に、「朝イチの1番ホールだけOK」や「前半・後半で1回ずつ」など、回数や使える場面についても具体的に決めておくと、後々のトラブルを防ぐことができます。あくまで同伴者の厚意で成り立つルールだということを忘れないでくださいね。

「朝イチのティーショット1回」が一般的

マリガンを使う場面として最も一般的なのが、スタートホール（1番ホール）の最初のティーショットです。体がまだ温まっていない朝イチのショットは、誰でもミスしやすいもの。その一打を救済する目的で使われることがほとんどです。

もちろん、仲間内での合意があれば「前半と後半のスタートホールで1回ずつ」といったルールで楽しむこともできます。大事なのは、プレー前に全員でルールを確認しておくこと。セカンドショット以降での使用は、基本的には認められないことが多いので注意しましょう。

スロープレーにならないように注意！

マリガンを使う際に絶対に気をつけたいのが、スロープレーにならないようにすることです。打ち直しをするということは、その分プレーに時間がかかるということ。自分の組だけでなく、後ろの組の進行にも影響を与えてしまう可能性があります。

マリガンを使うと決めたら、最初のボールをすぐに回収し、素早く2打目を打つように心がけましょう。もし後ろの組が待っているような状況であれば、マリガンの使用を控えるのが賢明な判断です。周りのプレーヤーへの配慮を忘れないのが、スマートなゴルファーのマナーですよ。

【初心者必見】スマートなマリガンの切り出し方

ゴルフを始めたばかりだと、「マリガンをお願いします」と自分から言い出すのは少し勇気がいるかもしれません。そんな時は、スタート前にこんな風に切り出してみてはいかがでしょう？

「まだ始めたばかりで、朝イチのショットが不安で…。もしよろしければ、マリガンを1回だけお願いできませんか？」と、謙虚にお願いするのがポイントです。事前に自分のレベルを伝えておくことで、同伴者も快く受け入れてくれやすくなります。

また、コンペなどではチャリティー目的でマリガンの権利が販売されていることもあります。そういった機会を上手く利用するのも一つの手ですね。

こんな時どうする？マリガンQ&A

マリガンについて、まだまだ気になる疑問はありますよね。ここでは、マリガンに関するよくある質問をQ&A形式でまとめてみました。いざという時に困らないように、ここでスッキリ解決しておきましょう！

何回まで使っていいの？

何回まで使っていいの？

マリガンの回数に明確な決まりはありませんが、一般的には1ラウンド（18ホール）で1回限りとされることが多いです。よくあるパターンとしては、「朝イチの1番ホールのみ」や「前半・後半のハーフで各1回」などがあります。大切なのは、プレー開始前に同伴者と「今日は何回までOKにするか」をしっかり話し合って決めておくことです。回数無制限ということはまずありませんので、そこは勘違いしないようにしましょう。

セカンドショット以降でも使える？

セカンドショット以降でも使える？

マリガンは、原則としてティーショット、特に朝イチのショットに限定されるのが一般的です。セカンドショットやアプローチ、パターでの打ち直しにマリガンを適用することは、ほとんどありません。ゴルフは「あるがままのボールを打つ」のが大原則。ミスを乗り越えて次のショットでリカバリーするのもゴルフの醍醐味の一つです。もちろん、これも仲間内での特別な合意があれば別ですが、基本はティーショットのみと覚えておきましょう。

マリガンを断られたらどうする？

マリガンを断られたらどうする？

マリガンは権利ではなく、あくまで同伴者の厚意によって成り立つ非公式なルールです。そのため、もし「マリガンはなしでプレーしよう」と断られた場合は、その決定に素直に従いましょう。ルールに厳格な考えを持つ人もいますし、ゴルフ場によってはスロープレー防止のためにマリガン自体を禁止している場合もあります。断られたからといって不機嫌になったりせず、公式ルールに則ってプレーを楽しむのが真のゴルファーです。

マリガンを上手に活用してゴルフを楽しもう！

マリガンは、ミスを恐れずにのびのびとプレーを楽しむための、素晴らしい「お助けルール」。特に、コースに慣れていない初心者にとっては、朝イチのプレッシャーを和らげてくれる心強い味方になるでしょう。

ただし、何度も言うように、これは公式ルールではありません。使うときには必ず同伴者の同意を得て、スロープレーにならないよう配慮するなど、マナーを守ることが絶対条件です。ルールとマナーをしっかり理解した上でマリガンを上手に活用し、仲間とのゴルフを思いっきり楽しんでくださいね！