ダブルボギーとは？『ダボ』の意味とスコアの基本を解説！

ダブルボギーってなに？

ゴルフのプレー中、「ナイスパー！」や「ダボっちゃった…」なんて会話を耳にしたことはありませんか？
「ダブルボギー」、通称「ダボ」は、ゴルフのスコアを表す言葉の一つです。ゴルフは、各ホールに設定された規定打数（パー）よりも少ない打数で上がることを目指すスポーツですが、いつも上手くいくとは限りませんよね。

ダブルボギーは、そんな時に出てくるスコアの一つ。具体的にどんなスコアなのか、次の見出しで詳しく見ていきましょう！

パーより2打多いスコアのこと

ダブルボギーとは、各ホールに設定されている規定打数（パー）よりも2打多く打ってしまった場合のスコアを指します。 略して「ダボ」と呼ばれることも多い、ゴルファーにはお馴染みの言葉です。

例えば、パー4のホールなら6打、パー3のホールなら5打でカップインすると、そのホールのスコアが「ダブルボギー」になります。 スコアカードには「+2」と書かれたり、非公式ですが四角いマーク（□）で記されたりすることもあります。

なんで「ボギー」っていうの？

そもそも、なぜ「ボギー」という言葉が使われるようになったのでしょうか？
その語源には諸説ありますが、19世紀末のイギリスで流行した歌に出てくる「ボギーマン（Bogey Man）」という、なかなか捕まえられないオバケや妖精に由来するという説が有名です。

もともと「ボギー」は、その「捕まえられない存在」という意味から転じて「なかなか出せない良いスコア」として、現在の「パー」のような基準となるスコアを指す言葉でした。 しかし、後にアメリカで「パー」という言葉が基準として定着すると、「ボギー」はパーよりも1打多いスコアを指す言葉へと変化していったのです。 そして、「ダブルボギー」は、そのボギーが2つ分、つまりパーよりも2打多いスコアを意味するようになりました。

他のスコアの呼び方もまとめておさらい！

ゴルフには、ダブルボギー以外にもたくさんのスコアの呼び方があります。パーを基準にして、打数が少ない場合と多い場合でそれぞれ特別な名前がついているんです。
一度に全部覚えるのは大変かもしれませんが、基本的なものだけでも知っておくと、他のゴルファーとの会話やテレビ中継がもっと楽しくなりますよ。ここでまとめておさらいしておきましょう！

パーより打数が少ない場合

パーよりも少ない打数でホールアウトできた場合は、とても良いプレーをした証拠！スコアが良い順に、鳥の名前に由来する呼び方が多いのが特徴です。

• コンドル (-4)：パーより4打少ないスコア。 パー5でのホールインワンなど、達成は極めて困難で幻のスコアとも言われます。
• アルバトロス (-3)：パーより3打少ないスコア。 ダブルイーグルとも呼ばれます。
• イーグル (-2)：パーより2打少ないスコア。
• バーディ (-1)：パーより1打少ないスコア。
• パー (±0)：規定打数通りのスコアです。

パーより打数が多い場合

逆に、パーよりも多い打数がかかってしまった場合の呼び方も見てみましょう。初心者にとっては、こちらのスコアの方が馴染み深いかもしれませんね。

• ボギー (+1)：パーより1打多いスコア。
• ダブルボギー (+2)：パーより2打多いスコア。
• トリプルボギー (+3)：パーより3打多いスコア。
• クアドラプルボギー (+4)：パーより4打多いスコア。

これ以降も呼び方はありますが、一般的には「+4」や「+5」のように数字で呼ばれることが多いです。

初心者がダボを叩きやすい3つの原因

ゴルフを始めたばかりの頃は、どうしてもダブルボギーが多くなってしまうものです。でも、なぜダボを叩いてしまうのか、その原因を知ることで対策が見えてきます。
ここでは、特に初心者のゴルファーがダブルボギーに陥りやすい3つの代表的な原因を解説します。自分に当てはまるものがないか、チェックしてみてくださいね。

原因1：ティーショットのOBやペナルティ

ダブルボギーの大きな原因の一つが、1打目のティーショットでのミスです。ボールがプレーエリアの外に出てしまう「OB（アウトオブバウンズ）」を打ってしまうと、1打罰が科せられます。

例えばパー4のホールでティーショットがOBになった場合、1打罰を加えて、基本的には元の場所から打ち直しになります。 つまり、次のショットはもう3打目。 ここからパーを取るには、あと1打でカップインさせなければならず、非常に難しくなります。もしローカルルールで「前進4打」が設定されていれば、特設ティーから4打目としてプレーを再開することもあります。 いずれにせよ、たった1打のOBが、一気にスコアを2つ以上増やしてしまう大きな原因になるのです。

原因2：グリーン周りでのアプローチミス

ティーショット、セカンドショットと順調にグリーン近くまでボールを運べても、最後の詰めであるアプローチでミスをしてしまうと、あっという間に打数が増えてしまいます。
代表的なミスが、ボールの手前の地面を叩いてしまう「ザックリ（ダフリ）」や、ボールの上部を叩いてしまう「トップ」です。 ザックリするとボールがほとんど飛ばず、トップすると意図せず遠くまで転がってグリーンをオーバーしてしまいがちです。

グリーンを行ったり来たりする状況になると、簡単に2打、3打とスコアをロスしてしまい、ダブルボギーやそれ以上のスコアにつながってしまいます。

原因3：3パット以上してしまう

ようやくボールがグリーンに乗っても、安心はできません。グリーン上で3回以上パットを打ってしまう「3パット」も、ダブルボギーの大きな原因です。
例えば、パー4のホールで理想的な2オン（2打でグリーンに乗せること）をしても、そこから3パットしてしまうとスコアはボギー。もし4パットならダブルボギーになってしまいます。

3パットの主な原因は、ファーストパットの距離感が合わないことです。 カップから大きくショートしたり、逆に大きくオーバーしたりすると、次のパットも難しくなり、結果的に3パット以上につながりやすくなるのです。

ダブルボギーを減らすための3つのコツ

ダブルボギーの原因がわかったら、次はいよいよ対策です。大きなミスを減らし、スコアを安定させるためには、力任せに打つのではなく「頭を使ったプレー」が重要になります。
ここでは、ダブルボギーを減らすためにすぐに実践できる3つのコツをご紹介します。難しい技術は必要ありません。少し考え方を変えるだけで、スコアは大きく変わってきますよ。

コツ1：ハザードを避けるコースマネジメント

スコアをまとめる上で非常に重要なのが「コースマネジメント」です。 これは、コースのレイアウトやハザード（池、バンカー、OBゾーンなど）の位置を把握し、安全に攻略するための戦略を立てることを指します。

特に初心者のうちは、飛距離を出すことよりも、OBや池などのペナルティゾーンを避けることを最優先に考えましょう。 ティーショットを打つ前に、どこに打てば安全かを考え、フェアウェイの広いエリアを狙うのが基本です。 無理に最短ルートを狙うのではなく、確実に次のショットが打ちやすい場所にボールを運ぶ意識を持つことが、結果的に大叩きを防ぎ、ダブルボギーを減らすことにつながります。

コツ2：まずはグリーンに乗せることを優先する

グリーン周りからのアプローチでは、「ピンに寄せたい！」という気持ちが強くなりがちです。しかし、その気持ちが力みにつながり、ザックリやトップといったミスを引き起こす原因にもなります。
ここで大切なのは、ピンに寄せることよりも、まずは確実にグリーンに乗せることを目標にする考え方です。グリーンにさえ乗ってしまえば、次のパットでカップインできる可能性があります。たとえ少し距離が残ったとしても、アプローチをミスしてグリーン周りを行ったり来たりするよりは、ずっと良い結果につながります。

グリーンのエッジ（カラー）など、パターで転がせる状況であれば、無理にウェッジを使わずにパターを選択するのも賢いマネジメントの一つです。

コツ3：パットは「2パット」を目標に

グリーンに乗ったら、目標は「2パット」でカップインすることです。 特に長い距離のファーストパットでは、カップに入れることよりも、次のパットが楽に打てる距離に寄せることを意識しましょう。

具体的には、カップを中心に半径1mくらいの円をイメージして、その円の中にボールを止めることを目指します。 そうすれば、2パット目は短い距離で済むため、カップインの確率がぐっと高まります。この考え方を徹底するだけで、3パットの数を劇的に減らすことができ、スコアの安定につながります。

スコア100切り目標ならダブルボギーはナイスプレー！

多くのアマチュアゴルファーが目標にする「スコア100切り」。 実は、この目標を達成するためにダブルボギーは決して悪いスコアではありません。 むしろ、ダブルボギーで収められれば「ナイスプレー」と考えるべきなのです。

考えてみてください。18ホールすべてをダブルボギーで回った場合のスコアは、パー72のコースなら「72 + (2打 × 18ホール) = 108」となります。スコア100を切るためには、この108から9打縮めれば良いわけです。つまり、18ホールのうち半分の9ホールをボギー、残りの9ホールをダブルボギーでプレーすれば、スコアは「99」となり、見事100切り達成です。

100切りを目指すレベルでは、一つのミスでトリプルボギーやそれ以上の大叩きをしてしまうことを避けるのが最も重要です。 ダブルボギーで上がれたら、「大叩きしなくて済んだ！」と前向きに捉えるメンタルが、スコアアップへの鍵になりますよ。

まとめ：ダブルボギーと上手に付き合ってゴルフを楽しもう！

今回は、ゴルフのスコア「ダブルボギー」について、その意味から原因、そして減らすためのコツまで詳しく解説しました。
ダブルボギーは、パーより2打多いスコアのことで、特に初心者のうちはどうしても出てしまうものです。しかし、その原因の多くはティーショットのOB、グリーン周りのアプローチミス、そして3パットにあります。

ハザードを避けるコースマネジメントを心がけ、まずはグリーンに乗せること、そして2パットで上がることを目標にすれば、ダブルボギーの数は着実に減っていくはずです。そして何より、100切りを目指す段階では、ダブルボギーは決して悪いスコアではありません。大叩きを防ぐための「ナイスプレー」と捉え、前向きにプレーを続けることが大切です。

ダブルボギーを怖がりすぎず、その内容を振り返りながら上手に付き合っていくことで、ゴルフはもっと楽しく、そして上達も早くなるはずですよ！