ESCとは
定義
ESCは、ゴルフスコアを公平に管理するためのシステムです。プレーヤーのハンディキャップに応じて、1ホールあたりの最大スコアを設定します。
目的
異常に高いスコアがハンディキャップ計算に与える影響を抑え、より公平なハンディキャップシステムを維持することが主な目的です。
ESCの適用方法
上限スコア
世界ハンディキャップシステム(WHS)では、ハンディキャップインデックスに応じて、ネットダブルボギーを上限としています。具体的には以下の通りです:
- ハンディキャップインデックス9.9以下:パー+2
- ハンディキャップインデックス10.0-19.9:パー+3
- ハンディキャップインデックス20.0-29.9:パー+4
- ハンディキャップインデックス30.0-39.9:パー+5
- ハンディキャップインデックス40.0以上:パー+6
適用例
例えば、パー4のホールでハンディキャップインデックス15のプレーヤーが8打で上がった場合、ESCにより最大スコアは7(パー+3)となります。
ESCのメリット
スコアの公平性
極端に高いスコアを制限することで、一時的な不調や難しいコース条件による影響を軽減します。
プレー時間短縮
上限スコアが設定されているため、プレーヤーは無理にホールアウトする必要がなくなります。
従来のスコアリングとの違い
ESCでは上限を超えるスコアが調整されるため、極端に高いスコアがハンディキャップに与える影響を抑えることができます。
ESCの導入状況
WHSとの関係
ESCは、世界ハンディキャップシステム(WHS)の一部として採用されています。
日本での適用
日本ゴルフ協会(JGA)は2020年1月1日からWHSを導入し、ESCを採用しています。ただし、すべての競技や練習ラウンドで必ず適用されるわけではありません。
ESC計算例
パー72のコースでのESC適用例:
ホール | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
実際 | 5 | 6 | 8 | 4 | 7 | 9 | 5 | 6 | 10 |
ESC後 | 5 | 6 | 7 | 4 | 7 | 7 | 5 | 6 | 7 |
ESC適用の注意点
正確なハンディキャップ
ESCはプレーヤーのハンディキャップに基づいて適用されるため、正確なハンディキャップの維持が重要です。
プレーヤーの責任
ESCは自動的に適用されるのではなく、プレーヤー自身が責任を持って適用する必要があります。
よくある質問
Q:ESCは必ず適用しなければいけませんか?
A:競技によっては義務付けられていますが、練習ラウンドなどでは任意です。
Q:ESCはハンディキャップ計算にのみ使用されますか?
A:はい、ESCはハンディキャップの計算に使用されるスコアにのみ適用され、実際のプレー中のスコアには影響しません。
Q:プロの試合でもESCは使われますか?
A:プロの試合では通常ESCは適用されません。主にアマチュアゴルファーのためのシステムです。
ESCを正しく理解し適用することで、より公平で楽しいゴルフ体験ができるでしょう。ハンディキャップの正確な管理と、ルールの遵守を心がけましょう。