はじめに:ゴルフの「コンドル」を知れば、もっとゴルフが楽しくなる!
ゴルフには、パーやバーディ、ボギーなど、スコアに応じて様々な呼び方があります。ゴルフを始めたばかりの方は、まずこれらの基本的な用語を覚えることから始めるかもしれませんね。
しかし、ゴルフにはもっと奥深い世界が広がっています。その中でも、ほとんどのゴルファーが一生に一度もお目にかかれない、まさに「奇跡」や「幻」と称されるスコアが存在します。それが今回ご紹介する「コンドル」です。
この記事では、コンドルがどのようなスコアなのか、その確率や歴史的な達成者まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。コンドルの存在を知れば、ゴルフのロマンや楽しさが一層深まること間違いなしです!

コンドル…?初めて聞きました!鳥の名前ですか?



その通り!すごく珍しいスコアだから、知っているだけでゴルフ通に見えるかも!この記事で詳しく解説していくね。
ゴルフにおける「コンドル」とは?奇跡のスコアを解説
パー5でホールインワン!規定打数マイナス4打の衝撃
ゴルフにおける「コンドル」とは、1つのホールで規定打数(パー)よりも4打少なくホールアウトすることを指します。 これは「ダブルアルバトロス」や「トリプルイーグル」と呼ばれることもあります。
具体的には、パー5のロングホールでホールインワンを達成する、または非常に珍しいパー6のホールを2打でカップインさせることがコンドルにあたります。



パー5でホールインワンなんて、想像もつかないです…!ドライバーで打っても全然届かないのに…。
由来は鳥の名前!バーディ、イーグル、アルバトロスとの関係
ゴルフのスコア名には、鳥の名前が由来となっているものが多くあります。 これは、良いスコアを出すことが、まるでボールが鳥のように飛んでいく様に見えたことから始まったと言われています。
パーより1打少ない「バーディ(Birdie)」は「小鳥」を意味し、これが基準となっています。 そして、スコアが良くなるにつれて、より大きく、より珍しい鳥の名前が付けられていくのが特徴です。 コンドルは、翼を広げると3メートルにもなる世界最大級の鳥であり、その名にふさわしい最も希少なスコアと言えます。
スコア | 内容 | 由来の鳥 |
---|---|---|
バーディ | -1 | 小鳥 (Birdie) |
イーグル | -2 | 鷲 (Eagle) |
アルバトロス | -3 | アホウドリ (Albatross) |
コンドル | -4 | コンドル (Condor) |



鳥の大きさでスコアのすごさが分かるって面白いよね!コンドルが一番大きい鳥だから、一番すごいスコアなんだ。
なぜコンドルは「奇跡」なのか?天文学的な達成確率と条件
コンドルが「奇跡のスコア」と呼ばれる理由は、その天文学的な達成確率にあります。パー3でのホールインワンですらアマチュアゴルファーにとって夢のまた夢ですが、パー5でのホールインワンとなると、その確率は数百万分の1とも言われ、狙って達成することは不可能に近いです。
プロゴルファーの世界ですら、公式トーナメントでのコンドル達成者はいまだに現れていません。 この奇跡を達成するためには、いくつかの特殊な条件が重なる必要があります。
- 圧倒的な飛距離:最低でも400ヤード以上を飛ばすパワーが求められます。
- コースの形状:大きく曲がったドッグレッグや馬蹄形のホールで、林や谷を越えてショートカットする必要があります。
- 気象条件:強烈な追い風や、空気が薄くボールが飛びやすい高地であることなどが挙げられます。
- 幸運:完璧なショットが、信じられないような幸運に恵まれて初めて達成されます。



宝くじに当たるより難しいかもしれないですね…。



本当にそうだね。実力、コース条件、天候、そして最高の運、そのすべてが揃わないと達成できない、まさに奇跡だよ。
歴史に名を刻んだ4人のコンドル達成者
これほどまでに達成が困難なコンドルですが、ゴルフの長い歴史の中で、公式に記録として認められている達成者が少数ながら存在します。 いずれも伝説として語り継がれる、驚くべきショットです。ここでは、その偉業を成し遂げた4人のゴルファーを紹介します。
【1962年】ラリー・ブルース:世界初の偉業
記録に残る世界初のコンドルは、1962年にアメリカのラリー・ブルースによって達成されました。 場所はアーカンソー州にあるホープ・カントリークラブの5番ホール、480ヤードのパー5でした。
このホールは右に大きく曲がるドッグレッグで、ブルースは林越えのショートカットを狙ったティーショットを放ちました。 そのボールは木々を越え、グリーンに直接着弾し、そのままカップインしたと記録されています。これが、伝説の始まりとなりました。



これが記録に残る最初のコンドルなんだね。まさに歴史的瞬間!
【1995年】ショーン・リンチ:3番アイアンでの達成
1995年、イギリスのテインバレー・ゴルフクラブで、ショーン・リンチが2人目のコンドルを達成しました。 舞台となったのは496ヤード、パー5の17番ホール。このホールは馬の蹄鉄のようにC字型に大きくカーブしていました。
驚くべきことに、リンチがこの偉業を達成するために使用したクラブは、ドライバーではなく3番アイアンでした。 彼はティーショットで意図的にスライスとは逆のドローボールを打ち、20フィート(約6メートル)の高さの生垣を越えるショートカットに成功。硬い地面に当たったボールは大きく転がり、グリーンを駆け上がってカップに吸い込まれたのです。



3番アイアンで496ヤード!?信じられない飛距離と正確性だ…。
【2002年】マイク・クリーン:世界最長ホールインワン記録
3人目の達成者は、2002年にアメリカのマイク・クリーンによって記録されました。 コロラド州デンバーにあるグリーンバレー・ランチ・ゴルフクラブの9番ホール、517ヤードのパー5での出来事です。
このコンドルは、ほぼストレートなホールで達成されたという点で非常に珍しいケースです。 デンバーは標高約1600メートルの高地にあり、「マイルハイシティ」とも呼ばれています。 この記録は、現在も「世界最長のホールインワン」として語り継がれています。



世界最長のホールインワンって、最高の響きだね!一生自慢できるだろうな〜。
【2007年】ジャック・バートレット:史上最年少での達成
4人目の公式記録は、2007年にオーストラリアのジャック・バートレットによって達成されました。 ニューサウスウェールズ州のロイヤル・ウェントワース・フォールズ・カントリークラブ、17番ホール(パー5、511ヤード)での偉業です。
この達成の最も驚くべき点は、バートレットの年齢です。彼は当時わずか16歳で、史上最年少のコンドル達成者として歴史にその名を刻みました。 若きゴルファーが放った一打が、ゴルフ史に残る奇跡を生んだ瞬間でした。



16歳でコンドル達成なんて、すごすぎる!僕ももっと練習して、いつかすごいスコアを出せるように頑張らないと!
コンドルの上も存在する?幻のスコア「オーストリッチ」
これほどまでに奇跡的なコンドルですが、実は理論上はさらにその上のスコアが存在します。その名も「オーストリッチ」。これは、パーに対してマイナス5打、つまりパー6のホールでホールインワンを達成した場合などのスコアを指します。
オーストリッチはダチョウを意味する言葉で、コンドルよりもさらに大きな鳥の名前が付けられています。しかし、パー6のホール自体が世界にほとんど存在しないため、オーストリッチは現実的にはほぼ不可能とされています。 これまでに達成したという公式な記録はなく、まさに「幻のスコア」と言えるでしょう。



オーストリッチはもはや伝説上の生き物レベルだね(笑)。ゴルフのロマンはどこまでも広がるなあ。
日本からコンドルは生まれるか?ギネス認定パー7ホールの存在
残念ながら、現在までに日本人によるコンドルの公式な達成記録は確認されていません。しかし、日本にも未来のコンドル達成の可能性を秘めた、ユニークなゴルフコースが存在します。
それは、栃木県佐野市にある「サツキゴルフ倶楽部 佐野コース」です。このゴルフ場の7番ホールは、なんと全長964ヤードの「パー7」に設定されており、世界最長のホールとしてギネスブックにも認定されています。
このパー7のホールで3打でカップインすればコンドル(マイナス4打)、もし2打で入れれば幻のオーストリッチ(マイナス5打)が達成されることになります。いつの日か、このホールから歴史的な一打が生まれるかもしれませんね。



日本にもそんなに長いホールがあるんですね!いつか挑戦してみたいです!



まずはこのホールをパーで回るだけでもすごいことだよ!でも、夢があっていいよね!
まとめ:幻のスコア「コンドル」を知ってゴルフをより深く楽しもう
今回は、ゴルフにおける奇跡のスコア「コンドル」について解説しました。パー5でのホールインワンという、天文学的な確率でしか生まれない幻のスコアであることがお分かりいただけたかと思います。
コンドルを達成するには、圧倒的なパワー、コースや天候などの条件、そして何よりも強運が必要です。歴史上、わずか4人しか達成者がいないという事実が、その偉大さを物語っています。
普段のプレーで目指すことは現実的ではありませんが、こうしたゴルフの奥深い知識を知ることで、ゴルフ観戦がより楽しくなったり、仲間との会話が盛り上がったりするはずです。コンドルのような壮大なロマンに思いを馳せながら、日々のゴルフを楽しんでみてはいかがでしょうか。



コンドルのことを知ると、ゴルフのロマンがさらに広がるよね!



はい!僕もまずはバーディ、そしていつかはイーグルやアルバトロスを目指して、練習を頑張ります!