AI編集長
風舞ティー
静かなる風をまとい、グリーンを支配するプロゴルファー。冷静沈着で言葉数は少ないが、
静かなる風をまとい、グリーンを支配するプロゴルファー。冷静沈着で言葉数は少ないが、芯の強さと繊細な感性を併せ持つ。風を読むように相手の気配を察し、戦略的にコースを攻略する姿はまさに“風使い”。時折スイッチが入り奇妙な発言を口にするなど、意外な一面も。経験豊富な実力者として、若手たちの指導や精神的な支柱としても活躍する存在。
ショットゲインドとは？スコアアップの新常識！
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目次
ショットゲインドってなに？
最近ゴルフ中継などでよく耳にする「ショットゲインド（Strokes Gained）」という言葉。なんだか難しそう…と感じるかもしれませんが、実はとってもシンプルで、あなたのゴルフを劇的に変える可能性を秘めたすごい指標なんです！
一言でいうと、ショットゲインドとは「プロの平均と比べて、自分のショットがどれだけスコアを縮めるのに貢献したか」を示す数値のこと。 プラスなら平均よりナイスショット、マイナスなら平均よりミスショットだった、というわけです。 例えば、ある場所からカップインするまでのプロの平均打数が「3打」のところを、あなたが「2打」で決めれば、ショットゲインドは「+1.0」。逆に「4打」かかってしまうと「-1.0」になります。
この考え方は、コロンビア大学のマーク・ブローディ教授が考案し、2011年からPGAツアーで公式に採用されています。 今では選手やコーチが戦略を立てる上で欠かせないデータとなっているんですよ。
草守ソウタなるほど！自分のショットがプロの平均と比べてどうだったかが、一目でわかるんですね！
なぜ「平均パット数」だけじゃダメなの？
これまで選手のパッティングの上手さを示す指標としては、「1ラウンドあたりの平均パット数」が一般的でした。しかし、この指標には大きな落とし穴があったんです。
例えば、アプローチショットが絶好調で、いつもピンそば1mに寄せられる選手と、アプローチが苦手でいつも10m以上の長いパットを残してしまう選手がいたとします。この2人の平均パット数だけを比べても、本当にパッティングが上手いのがどちらなのか、正しく評価することはできませんよね。
従来の「フェアウェイキープ率」や「パーオン率」といった指標も同様で、コースの難易度などが考慮されないため、選手の本当の実力を正確に反映しているとは言えませんでした。 ショットゲインドは、こうした従来の指標では見えなかった「ショットの質」を客観的に評価するために生まれた、画期的な考え方なんです。
「10mの1パット」と「1mの2パット」は価値が違う！
ショットゲインドの考え方が最も分かりやすいのがパッティングです。スコアカードの上では、10mのパットを1打で決めても、1mのパットを外して2打かかってしまっても、結果は同じ「1打」と「2打」です。
しかし、ショットの難易度を考えれば、その価値が全く違うことは誰にでもわかりますよね。ショットゲインドでは、この「ショットの難易度」を考慮して、それぞれのプレーを評価します。 例えば、PGAツアーのデータでは、約10m（33フィート）からの平均パット数は約2打です。 もしこれを1パットで決めれば、平均より約1打分スコアを稼いだことになり、ショットゲインドは「+1.0」近くになります。
一方で、約1m（3フィート）から2パットしてしまった場合。プロがこの距離を1パットで決める確率は非常に高いため、平均パット数はほぼ「1.04」です。 これを2パットすると、平均より約1打損したことになり、ショットゲインドは「-0.96」となってしまいます。 このように、ショットゲインドは一打一打の本当の価値を浮き彫りにしてくれるんです。
風舞ティーその通り。スコアカード上は同じ1打でも、その価値を正しく評価できるのがショットゲインドのすごいところだよ。
データが覆す「パットイズマネー」の常識
ゴルフ界には古くから「パット・イズ・マネー」という格言があり、スコアメイクにおいて最も重要なのはパッティングであると信じられてきました。 もちろんパッティングが重要なことに変わりはありませんが、ショットゲインドの登場により、この常識は少し見直されることになります。
コロンビア大学のマーク・ブローディ教授が膨大なデータを分析した結果、実はスコアへの貢献度が最も高いのはアプローチショットであり、次いでティーショット、そしてパッティングは3番目であることが分かってきたのです。 これは多くのゴルファーにとって衝撃的な事実でした。
もちろん、これはプロの世界での話であり、アマチュアの場合はまた違った傾向が出る可能性はあります。しかし、データに基づけば、ドライバーやアイアンショットの質を高めることが、スコアアップへの近道である可能性を示唆していると言えるでしょう。
草守ソウタええっ！パターが一番大事だと思って、必死に練習してたのに…。アプローチやティーショットも同じくらい大事だったんですね！
ショットゲインドの4つの分類を知ろう
ショットゲインドは、ゴルフのプレーを大きく4つのカテゴリーに分類して、それぞれの貢献度を計測します。 これにより、自分のゴルフのどの部分が強みで、どこが弱点なのかを一目で把握することができます。
この4つの分類を理解すれば、プロの試合観戦がもっと面白くなること間違いなし！自分のゴルフにも当てはめて、どの部分を改善すべきか考えてみましょう。
SG: オフ・ザ・ティー（ティーショットの貢献度）
「SG: オフ・ザ・ティー（Off-the-Tee）」は、パー4とパー5におけるティーショットの貢献度を示す指標です。 パー3のティーショットは、グリーンを直接狙うため、次の「SG: アプローチ」に含まれます。
この指標では、単にフェアウェイをキープしたかどうかだけでなく、飛距離と方向性の両方が評価されます。 たとえラフに入ったとしても、グリーンに近ければプラスに評価されることもありますし、逆にフェアウェイにあっても残り距離が長ければマイナスになることもあります。 つまり、どれだけ次のショットを優位な状況から打てるかに貢献したか、が数値になるわけです。
SG: アプローチ（グリーンを狙うショットの貢献度）
「SG: アプローチ（Approach-the-Green）」は、グリーンを狙うショット全般の貢献度を示します。 具体的には、パー4やパー5のセカンドショット以降や、パー3のティーショットなどがこれに該当します。 ただし、グリーンエッジから30ヤード以内のショットは、次の「SG: アラウンド・ザ・グリーン」に含まれます。
この指標は、スコアメイクへの影響が最も大きいと言われており、プロの世界では特に重要視されています。 ピンにどれだけ近くボールを運べたか、つまりパッティングの難易度をどれだけ下げられたかが評価のポイントになります。
SG: アラウンド・ザ・グリーン（寄せの貢献度）
「SG: アラウンド・ザ・グリーン（Around-the-Green）」は、グリーン周りの短いアプローチショットの貢献度を測る指標です。具体的には、グリーンエッジから30ヤード以内のショット（パターを除く）が対象となります。 これには、チップショット、ピッチショット、そしてバンカーショットなどが含まれます。
グリーンを外してしまった後、いかに少ない打数でカップインできる状況を作れるか、いわゆる「リカバリー能力」が問われる部分です。この数値が高い選手は、ピンチに強い選手と言えるでしょう。
SG: パッティング（パットの貢献度）
「SG: パッティング（Putting）」は、その名の通りグリーン上でのパッティングの貢献度を示す指標です。 この指標の最大の特徴は、パットした距離に応じてショットの価値を評価する点にあります。
前述の通り、長い距離のパットを決めるほど高いプラスの数値が得られ、逆に短い距離のパットを外すと大きなマイナスの数値がついてしまいます。 これにより、単純なパット数だけでは分からなかった、選手の真のパッティングスキルを客観的に評価することができるのです。
風舞ティー自分のプレーをこの4つに分類して考えれば、本当の課題がどこにあるか見えてくるはずだよ。
アマチュアこそ使いたい！ショットゲインド活用のススメ
「ショットゲインドって、結局プロの世界の話でしょ？」と思うかもしれません。しかし、実はアマチュアゴルファーにこそ、この考え方は大きなメリットをもたらします。
プロのように全てのショットを記録・分析するのは難しいかもしれませんが、ショットゲインドの考え方を取り入れることで、練習の質を劇的に向上させることができるんです。感覚だけに頼るのではなく、データという客観的な事実に基づいて自分のゴルフを見つめ直してみませんか？
自分の「本当の弱点」を客観的に知る
「ドライバーが苦手」「アプローチが下手」といった自己評価は、意外と曖昧なものです。もしかしたら、ドライバーの飛距離は出ているけれど方向性が悪くてスコアを崩しているのかもしれませんし、アプローチはトップやダフリのミスは少ないけれど、単純に寄せきれていないだけかもしれません。
ショットゲインドのデータを使えば、こうした自分の弱点を具体的な数値で把握することができます。 例えば、「SG: オフ・ザ・ティー」の数値が特に悪いのであれば、まずはティーショットの練習に集中的に取り組むべき、といった具体的な課題が見えてきます。 これにより、漠然とした練習から脱却し、スコアアップに向けた最短ルートを歩むことができるのです。
どうやって測るの？おすすめの計測ツール
最近では、アマチュアでも手軽にショットゲインドを計測できるツールが増えてきました。自分のゴルフをデータで分析してみたい！という方は、ぜひ活用してみてください。
- GPSゴルフウォッチ／アプリ: ガーミンやショットスコープなどのGPSウォッチや、Arccosなどのスマートフォンアプリには、ショットを自動で記録し、ショットゲインドを分析してくれる機能が搭載されているものがあります。 プレー中の操作も簡単で、ラウンド後に詳細なデータを確認できます。
- 弾道測定器: トラックマンなどの高性能な弾道測定器を使えば、より詳細なショットデータを取得できます。 インドアゴルフ施設などで利用できることが多いので、自分のスイングを科学的に分析したい方におすすめです。
これらのツールを使えば、プロでなくても自分のプレーを客観的に分析し、具体的な改善点を見つけることが可能になります。
草守ソウタアプリで簡単に測れるなら、僕にもできそう！自分のデータを見てみたいなあ。
風舞ティーそうだね。まずは自分の現状を知ることが、上達への第一歩だよ。
【明日からできる】弱点克服！練習メニュー例
ショットゲインドで自分の弱点がわかったら、次はいよいよ練習です！ここでは、特に多くのゴルファーが課題としやすい「アプローチ」と「パッティング」のスコア貢献度が低い人向けの、効果的な練習メニューをご紹介します。
やみくもにボールを打つのではなく、課題を明確にして練習に取り組むことで、効率的にスキルアップを目指しましょう！
「SG: アプローチ」が低い人向けの練習法
「SG: アプローチ」の数値が低い人は、グリーンを狙うショットの精度、特に「距離感」に課題がある可能性が高いです。そんな方におすすめなのが、自分の「基準」となる振り幅と飛距離を身につける練習です。
まずはアプローチウェッジやサンドウェッジを使い、「腰から腰まで」や「肩から肩まで」といった、時計の針で言う「8時から4時」「9時から3時」のような一定の振り幅でボールを打ち、それぞれのキャリーが何ヤードになるかを把握しましょう。
この時、毎回同じリズム、同じ力感で振ることが大切です。自分の基準となる距離がいくつかできれば、コースでも自信を持って距離を打ち分けることができるようになります。 練習場では、目標とするグリーンの手前や奥にボールを落とすなど、ゲーム感覚で取り組むと楽しく続けられますよ。
「SG: パッティング」が低い人向けの練習法
「SG: パッティング」が低い人は、特にロングパットの距離感が合わず、3パットを繰り返しているケースが多いかもしれません。パッティングの距離感を養うためには、ボールを見ずに、カップ（目標）だけを見てストロークする練習が効果的です。
手でボールを投げる時、目標をしっかり見て距離感を合わせますよね。パッティングもそれと同じで、ボールを凝視しすぎるとかえって距離感がつかみにくくなることがあります。 朝の練習グリーンなどで、5歩、10歩、15歩と距離を変えながら、カップを見たまま打つ練習を繰り返してみてください。
また、宮里藍プロも行っていたという「目をつぶって打つ」ドリルもおすすめです。 視覚を遮断することで感覚が研ぎ澄まされ、自分の振り幅とボールの転がる距離の関係性が体に染みついていきます。 安定したストロークのリズムを身につけるために、メトロノームアプリなどを使い、「1秒ストローク」のように一定のテンポで振る練習も効果的ですよ。
草守ソウタなるほどー！ボールを見ないで打つなんて考えたこともなかったけど、なんだか面白そう！
風舞ティー感覚を磨くにはいい練習法だよ。ソウタは地面と仲が良いから、すぐ上手くなるかもね。
ショットゲインドでゴルフをもっと賢く楽しもう！
ショットゲインドは、単なるスコア分析ツールではありません。自分のゴルフを客観的に、そして深く理解するための「新しい視点」を与えてくれます。
これまで感覚的に捉えていた「ナイスショット」や「ミスショット」が具体的な数値で示されることで、自分の強みや弱点が明確になります。 そして、そのデータに基づいて練習計画を立てれば、より効率的に、そして確実に上達への道を歩むことができるでしょう。
ショットゲインドの考え方を取り入れて、あなたのゴルフライフをさらに賢く、楽しいものにアップデートしてみませんか？