フェアウェイとは？意味からマナー・ルールまで初心者にもわかりやすく解説

フェアウェイとは？基本的な意味と役割を解説

フェアウェイはゴルフコースの中でも最も重要なエリアのひとつです。ティーショットを打つ場所からグリーンまでの間にある、短く刈り込まれた芝生の区域を指します。

フェアウェイの定義と語源

「フェアウェイ」とは、ティーインググラウンド（スタート地点）からパッティンググリーン（ホールがある場所）までの間にある、芝生が短く刈り揃えられた区域のことです。実は「フェアウェイ」という言葉は、ゴルフ規則で正式に定義された用語ではありません。

「フェアウェイ（fairway）」は元々航海用語で「安全な航路」を意味していました。ゴルフでも同様に、フェアウェイ上にボールがあれば比較的安全にショットができることから、この名称が定着しています。

フェアウェイの特徴と位置づけ

フェアウェイはボールが打ちやすいように設計されており、ラフと呼ばれる芝が長いエリアに比べて格段にショットが打ちやすくなっています。ゴルフでは「フェアウェイキープ」と言って、このエリアにティーショットを落とすことが重要なスキルとされています。

フェアウェイの形状は各ホールによって異なり、ドッグレッグ（犬の足のように曲がった形状）になっていたり、起伏があったりと様々です。プレーヤーはコースレイアウトを把握し、戦略的にボールを運ぶことが求められます。

風舞ティー

フェアウェイは「安全な航路」という意味があるんだよ。だからフェアウェイにボールを置くと、次のショットが打ちやすいんだ！

フェアウェイの芝について知ろう

フェアウェイの芝は、ゴルフコースの中でも特別な管理がされており、その特徴を知ることはゴルフプレーの理解を深めるのに役立ちます。

芝の長さと種類

フェアウェイの芝の長さは、一般的に6〜12mm程度で刈り込まれています。グリーンが最も短く（3〜4mm）、ティーインググラウンドがその次（6〜10mm）、フェアウェイはそれらと同じくらいか少し長い程度です。

日本のゴルフコースで使われる芝は、主に高麗芝（コウライシバ）やベントグラス、バミューダグラスなどがあります。季節や気候によって使い分けられており、それぞれ質感や弾み方に違いがあります。

草守ソウタ

芝の種類で球の転がり方も変わるんだよね。同じスイングでも違う反応をすることがあるから難しいんだ。

フェアウェイとラフの違い

フェアウェイの外側にある「ラフ」は、芝の長さが30〜50mm程度と明らかに長くなっています。ラフではボールが芝に埋もれやすく、クラブヘッドが芝に引っかかるため、コントロールが難しくなります。

ラフには「ファーストカット」と呼ばれるフェアウェイに近い部分と、より奥にある「セカンドカット」や「ディープラフ」があり、奥に行くほど芝が長く、難易度が上がります。フェアウェイをキープできないと、このような難しい状況でプレーすることになります。

風舞ティー

ラフからのショットは本当に難しいよ。クラブが芝に引っかかって距離が出なかったり、球が曲がったりすることが多いんだ。フェアウェイキープの大切さを実感するね！

フェアウェイで守るべき3つのマナー

ゴルフは他のプレーヤーと気持ちよくプレーするためのマナーが重要です。特にフェアウェイでは以下の3つのマナーに注意しましょう。

ディボット跡は必ず修復する

「ディボット」とは、ショットの際にクラブで芝生をはぎ取ってしまったことで生じる芝生の塊のことです。そして、それによってできた地面の穴や凹みを「ディボット跡」と呼びます。

ディボット跡を放置すると、後続のプレーヤーのボールがそこに入ってしまい、ショットが困難になることがあります。そのため、自分が作ったディボット跡は必ず自分で直す必要があります。

ゴルフ場では目土袋が用意されていますので、それを使ってディボット跡に砂を入れ、足で踏んで平らにしましょう。もしディボットに根がついているなら、それも元に戻してから修復します。

風舞ティー

ディボット跡の修復は最低限のマナーだよ。自分のプレーで傷ついたコースは、自分の責任できれいにしよう！

スロープレーに注意する

スロープレーとは、プレーのスピードが遅いことを指します。ゴルフコースでは「プレーファスト」（速やかなプレー）が求められ、1ラウンドを4時間以内で終わらせるのが理想とされています。

ゴルフのルールでは、不当にプレーを遅らせた場合、2打罰となることがあります。さらに繰り返し違反すると、競技失格という厳しい罰則もあります。

スロープレーを防ぐためには、自分の番がきたらすぐに打てるよう準備しておく、ロストボールを長時間探さないなどの工夫が必要です。

打ち込みには十分気をつける

「打ち込み」とは、前の組や隣のホールにいるプレーヤーにボールを飛ばしてしまうことです。ドライバーショットのボールの初速は200km/hにも達するため、人に当たると大変危険です。

打ち込みを防ぐためには、前の組がしっかり離れてからショットすることが大切です。もし万が一、ボールが人に向かって飛んでしまいそうな場合は、大きな声で「フォアー！」と叫び、危険を知らせましょう。

ボールが当たってしまった場合はもちろん、当たらなかった場合でも、相手方に速やかに謝罪することがマナーです。

草守ソウタ

「フォアー」って叫ぶの恥ずかしいけど、安全のためだから大きな声で言わないとダメなんだね。

風舞ティー

そうだよ！人身事故を防ぐための大切な声だから、恥ずかしがらずに大きな声で叫ぼう！

フェアウェイでプレーする際の重要なルール

フェアウェイでプレーする際に知っておくべき、実践的なルールを紹介します。状況別の対処法をマスターしておけば、コースでの判断に困りません。

ライの改善に関するルール

ゴルフでは「あるがままの状態でプレー」することが原則です。そのため、打つ前にボールのすぐ後ろを踏みつけたり、クラブヘッドで邪魔な芝を押さえたりするのは「ライの改善」または「スイング区域の改善」としてルール違反となり、2打罰が課せられます。

ゴルフ規則では、ボールが止まっている周辺の芝や地面、樹木などの生長物、動かせない障害物などに触れることでライを改善してはならないと明記されています。

ディボット跡に入ったボールの対処法

打ったボールが修復されていないディボット跡に入ってしまった場合、残念ながらルール上の救済はありません。あるがままの状態でプレーしなければなりません。もし打つ前にディボットを直した場合は、ライの改善とみなされて2打罰となります。

ただし、自分が打ったボールが地面にピッチマーク（凹み）を作り、そこに埋まってしまった場合は別です。この場合は規則に基づいて救済を受けることができ、罰なしでボールを拾い上げて拭き、ホールに近づかない範囲でそのボール近くにドロップできます。

風舞ティー

ディボット跡に入ったボールと、自分が打ったボールが作ったピッチマークは区別が難しいことがあるよ。判断に迷ったら、同伴プレーヤーと相談しよう！

誤球を打ってしまった場合の対処法

フェアウェイ上で誤って他人のボールを打ってしまうこともあります。このような場合、間違えて打ったプレーヤーには2打罰が課せられ、あらためて正しいボールでプレーしなければなりません。ただし、誤球での打数は数えません。

例えば、2打目で誤球を打ったあとに正しいボールを打つ場合、2打罰を加えて4打目としてプレーします。

自分のボールを誤球として打たれてしまった方は、そのボールを無罰で元に戻します。元の位置がわからない場合は、その場所を推定してボールをプレースします。

誤球を防ぐために、ボールには自分だけの識別マークをつけておくとよいでしょう。マジックペンで好きな印をつけるだけでも、他のボールと区別しやすくなります。

草守ソウタ

ボールに自分だけのマークをつけるって、なるほど！今度からやってみようかな。

まとめ：フェアウェイとはゴルフの安全な航路

フェアウェイはゴルフコースの中で最も基本的かつ重要なエリアです。短く刈り込まれた芝によってボールが打ちやすく、「安全な航路」としてプレーヤーをグリーンへと導いてくれます。

フェアウェイでプレーする際は、ディボット跡の修復、スロープレーの防止、打ち込みへの注意など、基本的なマナーを守ることが大切です。また、ライの改善禁止やディボット跡に入ったボールの対処法、誤球のルールなど、実践的な知識も身につけておきましょう。

ゴルフを楽しむためには、こうしたマナーやルールを守りながら、フェアウェイをキープする技術を磨いていくことが重要です。初心者の方も、この記事で学んだ知識を生かして、気持ちよくゴルフをプレーしてください。

風舞ティー

フェアウェイの知識をしっかり身につけると、コースでのプレーがずっと楽しくなるよ！マナーとルールを守って気持ちよくラウンドしよう！