パターとは?ゴルフスコアを大きく左右する重要クラブ
パターとは、グリーン上でボールをカップに入れるために使用する特殊なゴルフクラブです。他のクラブが空中にボールを飛ばすのに対して、パターはボールを地面に沿って転がすために設計されています。
ゴルフのスコアの約40〜50%はパターで決まるとも言われており、パッティングの良し悪しがラウンド全体の結果を大きく左右します。どんなに素晴らしいドライバーショットやアイアンショットを放っても、パターで苦戦すればスコアは伸びません。



パターはゴルフクラブの中で最も使用頻度が高いクラブなんだよ!私もラウンドでは平均して30回以上は使っているかな。
パターの特徴と基本構造
パターは他のゴルフクラブとは大きく異なる構造を持っています。最も特徴的なのは、フェース(打球面)のロフト角が非常に小さく、多くの場合2〜5度程度に設定されていることです。
パターの基本構造は、ヘッド部分、シャフト、グリップの3つから成り立っています。ヘッドはボールを打つ部分で、シャフトはヘッドと手をつなぐ部分、グリップは手で握る部分です。
パターのグリップは他のクラブより太めで、手首の動きを抑え、安定したストロークを実現するデザインになっています。またヘッドには様々な形状があり、それぞれに異なる特性を持っています。



パターって他のクラブと全然形が違って最初は戸惑ったんだけど、この形にはちゃんと理由があるんだね!
主なパターの種類
ピン型(ブレード型)パター
ピン型パターは、最も伝統的なデザインで、細長いヘッドが特徴です。別名ブレード型パターとも呼ばれ、シンプルで洗練されたデザインが多いです。
このタイプのパターは、フェースバランスが「トゥハング」と呼ばれる状態になっており、ストロークの際にフェースが開閉しやすい特性があります。そのため、アーク型のストローク(弧を描くように振る)に向いています。
ピン型パターは、繊細なタッチが要求されるグリーンや、パッティングの感覚を重視するプレーヤーに好まれる傾向があります。



ピン型パターはプロゴルファーにも愛用者が多いよ!感覚を大切にしたいなら、このタイプがおすすめかな。
マレット型パター
マレット型パターは、ヘッドが大きく、重心が深く設計されているのが特徴です。形状はさまざまで、丸みを帯びたものや四角いもの、Tシェイプのものなど多様なデザインがあります。
このタイプは一般的にフェースバランスが「フェースバランス」になっており、フェースが開閉しにくい設計です。そのため、ストレートバックストレートスルー(まっすぐ引いてまっすぐ出す)というストロークに向いています。
マレット型パターは安定性が高く、特に初心者やパッティングに苦手意識を持つゴルファーに適しています。
その他の人気パタータイプ
他にも様々なパタータイプがあります。L字型のパターは、アライメント(方向合わせ)がしやすいように設計されています。また、カウンターバランス型は、グリップ側に重りを入れることで安定したストロークを可能にします。
最近では、センターシャフトパターやアームロックパターなど、独特の構造を持ったパターも人気です。これらは従来のパターと異なる握り方や構え方を採用することで、それぞれの特性を生かしたパッティングを可能にします。
パタータイプ | 特徴 | 向いているプレーヤー |
ピン型(ブレード型) | 細長いヘッド、トゥハング、繊細な操作性 | パッティングの感覚を重視する上級者 |
マレット型 | 大きなヘッド、フェースバランス、高い安定性 | 初心者や安定性を求めるプレーヤー |
L字型 | アライメントが取りやすい | 方向性に不安のあるプレーヤー |
カウンターバランス型 | グリップ側に重り、振り子のような動き | 手首の動きを抑えたいプレーヤー |



マレット型のパターは安定感があるから僕みたいな初心者にはぴったりなのかも。まっすぐ打つのが苦手だからな…



そうだね!マレット型は方向性が出しやすいから初心者におすすめだよ。ただ、最終的には自分が構えやすいと感じるパターを選ぶのが一番大事だから、実際に握ってみて決めるといいよ!
パターの基本的な使い方
正しいグリップ方法
パターグリップには様々な方法がありますが、代表的なものは以下の3つです。
1. 逆オーバーラッピング(リバースオーバーラッピング)
最も一般的なグリップ方法で、左手の人差し指が右手の小指と薬指の間に重なるように握ります。手の平同士が向かい合うように握ることで、手首の動きを抑え、安定したストロークが可能になります。
2. クロスハンド(レフトハンドロー)
右手を上、左手を下にして握る方法です。通常のグリップとは逆の配置になるため、手首のコックを抑制し、ショルダーローテーション(肩の回転)を促進します。方向性が安定しやすいグリップ方法です。
3. クロー(The Claw)
近年プロも採用する人が増えているグリップ方法で、右手をクローのように広げて握ります。手首の動きが極端に制限されるため、非常に安定したストロークが可能になります。



グリップは自分に合ったものを見つけるのが大切!私は逆オーバーラッピングで安定感を出しているよ。
安定したアドレスの取り方
良いパッティングの基本は、安定したアドレス(構え)から始まります。
まず、両足を肩幅程度に開き、体重は左右均等にかけます。上体は軽く前傾し、目線はボールの真上か少し内側に来るようにします。
ボールの位置は一般的にスタンスの中央よりやや前(左足側)に置きます。これにより、インパクト時にボールをしっかりと上向きに打ち出し、早めに転がりを始めることができます。
パターフェースはターゲットラインに対して直角(スクエア)に構えることが基本です。多くのパターにはアライメントライン(方向を示す線)がついているので、それを目標方向に向けて構えましょう。
なめらかなストロークのコツ
パッティングストロークは、振り子のような滑らかな動きを目指します。肩の回転を主体とし、手首の動きをできるだけ抑えることがポイントです。
バックストロークとフォロースルーの大きさは対称になるようにします。例えば、バックストロークを15cm取ったら、フォロースルーも15cm程度になるようにストロークします。
ボールを打つ瞬間に目線を動かさないことも重要です。早くボールの行方を追ってしまうと、ヘッドアップ(頭が上がる)の原因となり、ミスショットにつながります。



僕はついつい手首を使ってパターを打っちゃうんだよな。肩の回転で打つのがいいんだね!
自分に合ったパターの選び方
パターは非常に個人的なクラブで、自分に合ったものを選ぶことが重要です。選ぶ際のポイントは以下の通りです。
1. ヘッドタイプ
自分のストロークタイプに合わせて選びましょう。アーク型のストロークならピン型(ブレード型)、ストレートバックストレートスルーならマレット型が適しています。
2. 長さ
一般的に33〜35インチが標準ですが、身長や姿勢、構え方によって最適な長さは変わります。構えた時に、目がボールの真上に来るような長さを選びましょう。
3. ヘッドの重さ
グリーンの速さや自分のストロークの大きさに合わせて選びます。一般的に、速いグリーンでは軽めのヘッド、遅いグリーンでは重めのヘッドが使いやすいです。
4. バランス
パターを水平に持った時に、フェースがどの方向を向くかを確認します。フェースが上を向く「フェースバランス」と、つま先が下を向く「トゥハング」があります。前者はストレートなストローク、後者はアーク型のストロークに適しています。
5. フィーリング
最終的には、実際に打ってみて自分がしっくりくると感じるパターを選ぶのが一番です。ゴルフショップで様々なパターを試打して、感触を確かめましょう。



パターは全クラブの中で最も自分の感覚が大事なクラブだよ!実際に構えて打ってみて、「これだ!」と思えるものを選んでね。
パッティング上達のための練習法
距離感をマスターする練習
パッティングで最も重要なのは距離感です。以下の練習方法で距離感を磨きましょう。
ラダードリル
1、2、3メートルと異なる距離にマーカーを置き、近い方から順番にパットしていきます。全て入れられたら距離を伸ばします。これにより、様々な距離のパットに対応する感覚が身につきます。
クロックドリル
自分を中心に時計の文字盤のように周囲にボールを配置し、全て同じカップに向かってパットします。様々な角度からのパットに慣れることができます。
目を閉じてのパット練習
短い距離から始めて、目を閉じてパットする練習も効果的です。体の感覚だけでパットすることで、距離感を体に覚えさせることができます。
方向性を高める練習
方向性を高めるためには、正確なアライメント(方向合わせ)とストレートなストロークが必要です。
コインドリル
ボールの前後にコインや小さなマーカーを置き、その間を通るようにパットします。ヘッドの軌道がまっすぐになっているかどうかを確認できる練習です。
ゲートドリル
ボールの3〜5センチ前にティーを2本立て、その間を通るようにパットします。フェースがスクエアに戻ってこなければ、ティーに当たってしまうため、フェースコントロールの練習になります。
壁際での練習
壁に向かって平行にスタンスをとり、壁に沿ってパターを振る練習も効果的です。ストロークの軌道がまっすぐかどうかを確認できます。



練習場ではドライバーばかり打ってたけど、パター練習もしっかりしないとダメだね。明日からこの練習法試してみるよ!
パターでスコアアップ!初心者からベテランまでの活用術
パターの腕前が上がれば、全体のスコアも必ず良くなります。最後に、パターを使いこなすためのポイントをまとめます。
1. グリーンをよく読む:パットを打つ前に、グリーンの傾斜や芝目をチェックしましょう。カップの周りを観察し、ボールがどのように転がるかをイメージします。
2. 自信を持つ:パッティングは技術だけでなく、精神面も重要です。「入る」と信じて打つことで、成功率は大きく変わります。
3. 短いパットを確実に:1〜2メートル以内の短いパットを確実に沈めることが、スコアアップの近道です。短いパットの練習に特に時間をかけましょう。
4. ルーティンを決める:プロゴルファーのようにパッティングの前の準備動作を一定にすることで、安定したパフォーマンスを発揮できます。
5. 打ち過ぎより打ち足りない方が良い:カップを超えてしまうパットは戻りのパットが難しくなります。特に下りパットでは、少し控えめに打つ意識を持ちましょう。
6. 定期的なパター練習:打ちっぱなし練習場ではなく、パッティンググリーンでの練習時間を増やしましょう。ラウンド前の15分間パッティング練習だけでも効果があります。



私の父が言ってたけど「ドライブ・フォー・ショー、パット・フォー・ドー」っていう言葉があるよ。ドライバーは見せるため、パターはスコアを作るため。パッティングを磨けば必ずスコアは良くなるよ!
パターは「グリーン上の魔法の杖」とも呼ばれる重要なクラブです。基本をマスターし、自分に合ったパターを見つけて、着実に練習を積み重ねれば、グリーン上での自信がつき、スコアアップにつながります。ぜひこの記事を参考に、パッティングの腕を磨いてみてください!